~鎮魂のこころを暮らしの中に~
今回のテーマは
「終戦の日を前に、私たちができること」
について。
8月15日は、終戦記念日。
この時期になると戦争で亡くなられた方々やそのご家族に
心を寄せたいと思う方も多いのではないでしょうか。
けれども実際には、
「何をすればいいのか分からない」
「どんなふうに寄り添えばいいのか迷う」
そんな気持ちになることもありますよね。
そこで今回は、
古武術の観点から“鎮魂”や“祈り”を
大切にしている悟空先生に
私たちが暮らしの中でできること
についてお話を伺いました。
終戦の日をどう迎えるか
悟空先生は、まずこんなふうに語り始めました。
「8月15日は“終戦の日”と呼ばれていますが、
本当は“敗戦の日”ですよね」
もちろんそこには、政治的な立場ではなく、
歴史をきちんと見つめ直したいという思い
があるとのこと。
「右とか左とかではなく、“仲良く”でいいじゃないですか」
という、先生らしい言葉に、思わずふっと笑いがこぼれます。
忘れないこと、それが何よりの祈り
先生は、実際に戦地を経験した方々の話を
今も聞きに行かれるそうです。
沖縄で生き残った方
ゼロ戦のパイロットとして激戦地を生き抜いた方……。
どの方も口を揃えておっしゃるのは、
「戦争なんてもう二度とごめんだ」
という想い。
慰霊や鎮魂というのは
年に一度でもいい。
黙祷するだけでも
“忘れていませんよ”
という心が伝わる。
それは、決して難しいことではなく、
今を生きる私たちが静かに手を合わせること
でも叶えられるのです。
子どもたちに伝える、静かな学びの時間
先生が訪れたという「佐喜眞美術館(沖縄)」や
「知覧特攻平和会館(鹿児島)」
長野の「無言館」などの施設では、
芸術家や特攻隊員たちの遺作や想い
に触れることができます。
- 絵本作家の想いが詰まった静かな美術館
- 戦争で途中描きのまま残された若者の遺品
- 出撃前に家族へ宛てた手紙やスケッチ
それらを見て感じたとき
子どもも大人も関係なく
「平和とは何か」を自分の中でそっと考える時間
になるのではないでしょうか。
現代の“鎮魂”のかたちとは?
私たちの身近な人、大切な存在を失ったときも、
同じようにできることがあります。
- 手を合わせる
- 写真に語りかける
- 思い出を思い返す
- ありがとうを心の中で伝える
言葉で伝えるのもよし。
心の中で想うだけでもよし。
「忘れません」という想いを持つことが、最大の供養であり、鎮魂である。
先生の言葉から、そんな温かい視点を感じました。
次世代に伝えるために、今できること
「自分たちはもう戦争に行くことはないかもしれない。
でも、自分の子や孫たちがそうなる時代にはしたくないんです」
そのためにも、
“何があったのか”を知ること
そして“今あること”に感謝すること。
忘れずに思いを寄せることが、
未来に平和をつなぐ第一歩なのかもしれません。
※今回のお話は、ラジオでの対談から抜粋しています。
他にも、暮らしに役立つ知恵がたくさん詰まったお話を、ラジオで配信中です。
📻 悟空といっぷく~ほっこり養生ラジオ~(スタンドFM)
