○ネガティブ思考からの切り替え方
~ポジティブモードをつくる暮らしの工夫~
今回は、つい日々の生活の中でネガティブな思考に走りがちな方が、頭をポジティブに切り替える方法があれば知りたいと思います。以前、先生が「頑張る」は“顔が晴れる”と書いて「顔晴る」って表現されていたのがとても印象的でした。言葉を置き換える、そんな工夫でもいいと思うんですが、私たちがすぐにできるようなこと、何かありますでしょうか?
私も長年、高校の先生をやってきまして、
生徒や保護者、地域の皆さんとも
いろんな活動をしてきました。
その中で、やはり「頑張る」という言葉が
良い意味で使われる一方、
「頑張っていない=ダメ」
という感覚が根付いている方がとても多いんですね。
もっと気楽にいく時間があってもいい。
でも、学校でも職場でも家庭でも、
「もっと頑張りなさい」
「もっと努力しなさい」って言われることが多い。
その結果、
たとえば部活動で「今日の練習どうだった?」って聞くと、
「反省点はいっぱいあります!」
っていう返事が真っ先に出てくる。
じゃあ「今日の良かったところは?」と聞いても、
「ありません」って返ってくるんですよ。
でも、あるんですよ、絶対に。
私がするときは、
そもそも「反省点」という言葉を使わないようにしています。
というのも、「反省」という言葉には
怒られた時の記憶とセットになっている方が多く、
それを口にするだけで脳が傷つくことがあるんです。
だからこそ、私は言葉を変えます。
「反省」ではなく
「改善」や「振り返り」という言葉に。
これだけで、
脳にネガティブな刺激が入らずに済むんです。
いわゆる“言霊”ですね。
部活動でも「反省点3つ」ではなく
「伸びしろ3つ」と言い換えます。
そして「良かったことを10個言ってみて」と伝えます。
最初は子どもたちにとっては苦行です(笑)
「え、無理です!」
「3つじゃ足りません、反省はもっとあるんです!」
――いやいや、3つでいいから(笑)
良いところを言わせようとすると、
「ありません」って言うんですけど、
周りの子たちに聞いてみると、
「あの子、あれやってましたよ」って出てくるんですよ。
すると、本人も「え、そんなのあった?」って
ちょっと笑顔になったりして。
その笑顔を見ると、周りも嬉しくなる。
こうして、ポジティブモードが少しずつ広がっていくんです。
それでもしんどい時は、
“口角”を上げてみてください。
両手でぐっと笑顔を作る。
それだけでも、脳内では“幸せホルモン”が出るというのが
脳科学でも証明されているんです。
余裕があれば、
スキップしてみるとか
鼻歌を歌ってみるのもいいですね。
ほんのちょっと体を動かすだけで、
脳はネガティブモードからポジティブモードに
切り替わってくれます。
だからこそ、心で切り替えるよりも
カラダから入るほうがずっと楽なんです。
心を操作しようとすると難しい。
心ってコロコロ変わるから「心」って書くんですね。
ほんと、ややこしい(笑)
空海さんなんかも、
「心から入るのは難しい。カラダからいけ」と言ってますし。
あの人たちが言ってるんだから、僕たち一般人はなおさらです(笑)
言葉を変える。
カラダを動かしてみる。
この2つのどちらか、または両方からでもいい。
少しずつポジティブな方向に整えていきましょう。
※今回のお話はラジオでの対談から抜粋しています。
他にも、暮らしに役立つ知恵がたくさん詰まったお話をラジオで配信中です。
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